目的的に閉じ込められて何かをやるっていうよりは、何かこう、「ながら」の家の中のその導線の一部にそういう機能があるっていう。そういう機能がたくさん連なっているっていうことが、居心地なんだろうなって
家をひとつのリビングスペース、ドンって25帖ありますよ、みたいなそういう大きいスペースじゃなくて。敷地の中にひとつの通り道を作って、これは部屋じゃなくて通路なんだっていうことにして、その通路の道すがら、子供部屋だったり、薪ストーブだったり、お風呂場があったり
単純な大空間を作るというよりは、どうやって飽きない道を作るか?ということをテーマにして作ってきたのだけれども。どれだけひとつのスペースが連動して、いろんな場の組み合わせをつくれるかということに全部収斂されていく
要望は何でもとにかく出し切ってもらうっていうのが基本なんですけれども。割とその人の生活とかの雑談の中から、例えば今の家づくりってこうですよね、みたいなご意見持ってるんですよね、必ずお客様って
なんで建築家に頼むかって言ったら、やっぱりショールームとか行って営業の人の話とか聞いて、何となくあんまりピントこないんですよね、みたいなところから建築家で建てるっていう人は割と多いと思うんですけれど
その人のライフスタイルの中から、その土地とか予算に合った提案をしていくわけなんですけれども。だからなんか具体的にこういうの欲しいっていうのがあってもなくても、どっちでもいいんですよ
ただ何も意見がなないと困っちゃいますね、やっぱり。でもなんでもいいんですよね。もうとにかく家は全然良くわかんないんだけど、昔からあの薪ストーブだけは欲しいと思ってたんだよ、とか。もうそれは結構大きな要望だったりするわけですよ
コストコで大量に週に1回買い物してくるから、とにかくモノをたくさん収納したいっていうお客様とかいて。それはなんかすごく一般的な要望なんだけれど、逆にじゃあいっぱい入るものすごい収納スペースがあって、1階がほとんど収納スペースみたいなのが逆に面白いんじゃないかとか
誰でも受け入れられるようなバランスをその人なりに崩していく、そういうコントロールをすることが仕事だと思うので。最大公約数じゃないですからね。人の生活は何百通りの生活があるわけで、やっぱりその一人一人に、その人ならではの家っていうと、なんか言葉が良すぎますけども
誰でも受け入れられるようなバランスを、その人なりに崩していく
- 二宮博・菱谷和子
- ステューディオ2アーキテクツ
Let’s make your ideal life come true!!